憲法学習会②、自由権と社会権/生協OB九条の会・埼玉
6月23日午後、さいたま市内で、生協OB九条の会・埼玉主催で、憲法学習会の第二弾、憲法の「自由権と社会権」について学習しました。講師は、前回(4月23日)に続き、青木 努弁護士。ざっくばらんな話しぶり、難しい内容も噛み砕いての説明ぶりで、楽しみながら聞くことができました。 (画像は、講師の青木 努・弁護士)
今回のテーマは「自由権と社会権」 。前回は日本国憲法の総論が中心で、テーマが大きく、日常の問題意識とピタリと合いましたが、今回は各論に入り、各条文ごとの専門性が強くなったため、率直に言ってはじめは取っつきにくい感じがしました。しかし、お話が進むにつれ、私が日ごろ考えている疑問点と先生のお話がかみ合い始め、「なるほど、あのことは、こういうことなのか」と理解できたことがいくつかありました。
今回、いくつか印象に残りましたが、そのなかから一つだけご紹介します。 「公共の福祉」について現憲法と自民党の新憲法草案と比較するとどうなるでしょう。憲法第12条(自由及び権利の保持責任・濫用禁止・利用責任)、同13条(個人の尊重)、同22条(居住・移転・職業選択の自由、外国移住・国籍離脱の自由)、同29条(財産権)のなかには、すべて「公共の福祉(パブリック・ウェルフェア)」という言葉が入っています。パブリックの語源はピープル、すなわち、現憲法では、人権は他人の人権と衝突する場合のみ制限することができるに過ぎない。しかし、自民党の新憲法草案では、現行の「公共の福祉」による制限を、「公益及び公の秩序」による制限に置き換えています。一見、「なーんだ、今とあまり変わらないのでは」と理解する人が多いのではと思います。そこが危険なところだそうです。この「公共及び公の秩序」の意味は、生活共同体として、国家安全と社会秩序を維持する概念であり、人権を国家の利益によって制限できるということになるんだそうです。すなわち、人権より国家が優先することになり、大幅な人権制約が可能となる、なにか、戦前の国家による統制社会に戻るようなキナ臭さを感じませんか。
もうひとつオマケ。プライバシー権や環境権等、現行憲法で規定されていない権利を保障するために改憲が必要、ともっともらしい主張をしている小判鮫(こばんざめ)風政権政党もあります。しかし、私たちは、政権与党が国民不在の政策を推し進めるとき、「“おいしいもの”を前面に出し、本当にやりたいことはオブラートに包み込んで、国民の目から隠してしまう」という姑息な手段を何回も経験してきています。そろそろごまかしを見抜く力を持たなければなりません。現憲法が私たちを守る「とりで」になっているのに、私たち自身がそれを大事にしないと大変なことになると痛切に感じました。
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